イヌリンで便秘解消!腸内環境への働きと逆に悪化する原因

イヌリンで便秘解消!腸内環境への働きと逆に悪化する原因

「便秘の解消には食物繊維が効果的!」
「食物繊維の中でもイヌリンは特に良い!」

と耳にして、「イヌリン 便秘」といったキーワードで検索した結果、この記事にたどり着いた方もいらっしゃるかと思います。

一口に食物繊維といっても色んな種類があるのに、なぜイヌリンが便秘に良いといわれているのか、その働きと他の食物繊維との違いについて解説します。

便秘解消にイヌリンを試してみようか悩んでいる方、既にイヌリンを摂取している方はもちろん、イヌリンで逆に便秘になったという方もぜひ最後までご覧ください♪

便秘の原因と食物繊維の役割

便秘には主に4つの種類があります。

  • 緩性かんせい便秘:大腸のぜん動運動の低下
  • けいれん性便秘:ストレスによる蠕動運動の乱れ
  • 直腸性便秘:便意が起こらず直腸で便が停滞
  • 器質性便秘:何らかの疾患による便の通過障害

この中で食物繊維が便秘解消に役立つのは、①の「緩性かんせい便秘」の場合です。

食物繊維には、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の2種類があります。

水溶性食物繊維の役割は、水に溶けてゲル状になり、便を柔らかくして排出しやすくすること。

不溶性食物繊維の役割は、水分や有害物質を吸着して、便のカサを増やすことです。

こうして便を運びやすくすることで、腸のぜん動運動を刺激して排出を促し、便秘解消へとつながります。

食物繊維の摂取目安量は、1日あたり25g以上が推奨されています。

毎日25g以上の食物繊維を野菜で摂るには350g以上が目安といわれており、なかなかハードルが高いです。

実際に令和6(2024)年の「国民健康・栄養調査(厚生労働省)」によると、20歳以上の成人の摂取量平均は1日あたり18.1gと基準に足りていません。

便秘に悩む人が後を絶たないのは、食物繊維の摂取量が足りていないことが大きな原因の一つといえるのではないでしょうか。

イヌリンの特徴と便秘解消効果

イヌリンの語源「inula」の花
出典:Wikipedia

イヌリンは水溶性食物繊維の一種です。

水溶性食物繊維にはペクチン、アルギン酸、難消化性デキストリンなどさまざまな種類がありますが、イヌリンはその中でも「資化しか率」が高いという特徴があります。

資化率とは、腸内の細菌によって発酵分解される割合のことです。

食物繊維は腸内で発酵分解されることで短鎖脂肪酸を生成し、善玉菌のエサとなることで腸内環境の改善をサポートします。

そのため、資化率が高いほど効率よく、便秘解消に作用する可能性があるということです。

イヌリンの資化率はなんと100%。

トクホ飲料などによく使われる難消化性デキストリンの資化率が約50%ですので、突出して優れていることがわかります。

参考:https://www.jstage.jst.go.jp/article/jssmn/54/3/54_160/_article/-char/ja/

イヌリンは腸内で発酵分解されると、フラクトオリゴ糖に変化します。

フラクトオリゴ糖はビフィズス菌などのエサとなり、増殖を助けてくれるプレバイオティクス成分です。

資化率100%のイヌリンは、水溶性食物繊維の中でも効率よく腸内環境を整え、便秘解消にもより効果的だといえます。

また、イヌリンは天然成分であり、菊芋・ゴボウ・玉ねぎといった古くから食されている野菜に含まれているため、安全性が高いことも特徴の一つです。

イヌリンで逆に便秘になる原因

このように便秘解消効果を期待できるイヌリンですが、逆に便秘になってしまったと感じる方もいるようです。

腸に良いといわれているものを食べているのに、なぜ便秘が悪化してしまうのか、考えられる原因についてまとめました。

イヌリンの過剰摂取

便秘悪化の原因の一つとして考えられるのが、イヌリンの過剰摂取です。

イヌリンは腸内で発酵分解される過程で、ガスを発生させます。

イヌリンは資化率100%と効率がいい分、他の食物繊維に比べてガスの発生も多くなってしまうのです。

ガスがたまると腸管が膨張し、ぜん動運動が弱まってしまいますので、便秘に効くからといって摂り過ぎないようにご注意ください。

食物繊維のバランスが悪い

イヌリン以外の食物繊維を摂り過ぎている可能性もあります。

イヌリンは便を柔らかくする水溶性食物繊維ですので、基本的には便秘よりも下痢を引き起こす可能性の方が高いです。

逆に不溶性食物繊維は便を膨らませて硬くする作用があるため、摂り過ぎると便秘を悪化させる原因にもなりかねません。

イヌリンを多く含む菊芋やゴボウといった野菜には、イヌリン以外の不溶性食物繊維も含まれています。

イヌリンサプリやイヌリンパウダーなど、イヌリンだけを抽出したものであれば問題ありませんが、とにかく食物繊維を摂ろうとしてさまざまな食材を口にしていると、バランスが悪くなってしまう場合もあります。

水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の理想的なバランスは、「水溶性:不溶性=1:2」です。

日本人の食生活は不溶性食物繊維が多くなりがちだといわれておりますので、普段の食生活にイヌリンを少しプラスするぐらいの感覚がちょうどいいのかもしれません。

便秘の種類が違う

便秘の種類によっては、イヌリンを含む食物繊維の摂取では解消できないこともあります。

上述した通り、便秘には主に4つの種類があり、食物繊維が功を奏するのは①の「緩性かんせい便秘」の場合です。

  • 緩性かんせい便秘:大腸のぜん動運動の低下
  • けいれん性便秘:ストレスによる蠕動運動の乱れ
  • 直腸性便秘:便意が起こらず直腸で便が停滞
  • 器質性便秘:何らかの疾患による便の通過障害

便秘にもさまざまな要因がありますので、何を試しても改善しない場合は医療機関を受診しましょう。

水分摂取も忘れずに

いくら食物繊維を摂っていても、水分が不足していると力を発揮できません。

水分補給は便秘解消に欠かせませんので、普段から水を飲む量が少ないと感じている方は特に、意識して水分をこまめに摂取しましょう。

また、キク科アレルギーの方もご注意ください。

イヌリンサプリやイヌリンパウダーは、菊芋やゴボウなどキク科の植物から抽出されているものがほとんどです。

例えば花粉症の中でもブタクサやヨモギに反応する方は、キク科の食材が体に合わない可能性もあります。

アレルギーにかかわらず、どんな食材や成分でも体に合う合わないはありますので、イヌリンで改善しない、むしろ悪くなったと感じたら他の方法を探しましょう。

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