福岡県宗像市のネッシンリラクゼーションサロン「ふわかるにこ」です。
当サロンの庭では5本のローリエ(月桂樹)の木が育っています。
生育旺盛で虫もつかず、手入れしなくても大きく育つ生命力には驚かされるばかり。
葉っぱがたくさん収穫できるので、料理に使うだけではまったく追いつきません。
この記事ではローリエ(月桂樹)の葉の効能と使い方、特に料理以外での活用方法をまとめます。
ローリエ(月桂樹)の由来

ローリエ(月桂樹)は地中海沿岸を原産地とする植物で、古代ギリシア・ローマ時代から栽培されていました。
ギリシア神話では「アポロンとダフネ」の物語に登場し、アポロンが芸術の神であったことから、ピューティア大祭という芸術祭の勝者に月桂樹の葉で飾られた冠が贈られていました。
ちなみにオリンピックなどスポーツの大会の勝者に贈られる冠は、月桂樹ではなくオリーブの冠です。
日本での栽培は明治時代初期、北海道開拓使の農業試験場に輸入されたのが始まりといわれています。
明治38(1905)年頃に日露戦争の勝利を記念して、日比谷公園に植栽されたことから全国に広まっていったようです。
月桂樹(げっけいじゅ)という名称は中国語の音読みで、中国の古い伝説『酉陽雑俎』に由来します。
ローリエはフランス語で、英語ではローレル。
ベイリーフとも呼ばれますが、正確にはベイリーフはシナモンの葉を指すようです。
ラテン語の学名は「Laurus nobilis」で、laurus は「緑色」、nobilis は「高貴な」「気品ある」を意味します。
ローリエ(月桂樹)の葉の効能

消臭・防虫効果
ローリエには「シネオール」「オイゲノール」「ゲラニオール」「リナロール」などの芳香成分が豊富に含まれています。
料理においては香りづけだけでなく肉や魚の臭い消しに、料理以外では部屋やトイレの消臭剤として利用できます。
また、ゲラニオールはバラやゼラニウムにも多く含まれている成分で、防虫効果も期待できます。
食欲増進・消化促進効果
ローリエの香りには食欲を増進させる効果があるといわれています。
特に芳香成分のシネオールには唾液の分泌を促進する働きがあり、それにより食欲の増進だけでなく消化を促す効果も期待できます。
抗菌・抗ウイルス作用
シネオールには細菌やウイルスの増殖を抑制する働きもあるといわれており、ヨーロッパでは風邪やインフルエンザ、気管支炎などの治療に使われてきたそうです。
歯周病菌や虫歯菌に対する抗菌・消毒殺菌効果もあるとされ、常盤植物科学研究所の「ローレッシュ」という月桂樹葉抽出物が注目を集めています。
リラックス作用
芳香成分のリナロールは、ローリエのほかにもさまざまなハーブに含まれており、アロマの代表的なリラックス成分です。
また、オイゲノールにもストレスを軽減する効能が期待されています。
ヒトでの実証はまだですが、マウスでの実験ではオイゲノールの香りにストレス軽減作用があることが示唆されたとのことです。
うつ病発症予防にもつながるかもしれないということで、今後の研究が期待されます。
参照:脳波や自律神経に及ぼす香辛料クローブの主成分オイゲノール芳香の効果に関する研究
抗炎症作用
ローリエの芳香成分には抗炎症作用もあるとされており、リウマチや関節痛などへの効能があるといわれています。
古代ローマ時代の薬草学者「ディオスコリデス」が記した『薬物誌』にも、蜂の刺し傷によい、麦を挽いた粉となぜればどんな炎症も鎮められると書かれていることから、古代から抗炎症作用が認められていたようです。
ローリエには芳香成分の他にも「ピネン」「サビネン」「テルピネン」といった成分も含まれており、これらにも抗炎症作用があるといわれています。
ローリエ(月桂樹)の葉の使い方

ローリエの葉は、料理の香りづけや肉や魚の臭い消しに使われるのが一般的です。
抗菌作用を利用してピクルスなどの防腐剤として使ったり、防虫効果があることから米びつなどに入れる防虫剤としての使い方もあります。
また、葉を煎じてお茶として飲むと、冷え性・胃もたれ・膀胱炎・関節痛などへの効能が期待できるといわれています。
料理以外では、部屋やトイレの消臭剤、虫よけスプレー、入浴剤などに利用できます。
入浴剤としては抗炎症作用による疲労回復効果も期待できますので、ローリエの葉の大量消費にもおすすめです。